12月号
待望の高速道開通、県南の時代へ
 東九州自動車道の初めての区間となる大分米良インターチェンジ〜大
分宮河内インターチェンジ間が開通して二年と一ヶ月というハイスピー
ドで津久見インターチェンジまでの開通が、今月の二十七日(木)午後
三時に行なわれる。
 当日は午前十時から道路公団・地元関係者らを集めて開通式が催され
る。
 それに先立ち、十一月二十三日、『児童個人の体力を養い、目標に向
かって努力する姿勢を培うとともに、協力することの大切さを理解する
こと』を目的に臼杵市望月の市立下南小学校で毎年行なわれている「地
区対抗校区一周駅伝大会」が開通前の自動車道で行なわれた。
 開会式で安部校長、高野PTA会長が「今回のコースは三十二年間続
いたコースを変更して一度しかできないコース。みんな頑張ってくださ
い」とあいさつ。
 児童会長の長すなみさんが「日頃の練習の成果を発揮し力いっぱい走
ります」と力強く宣誓。
 続いて全校児童百四十七名は自動車道に移動。臼杵川橋からトンネル
入り口まで約六百メートル折り返しのコースで健脚を競った。
 沿道からは、ビデオや写真を撮る保護者や地元の人たちの拍手と声援
が秋空に響いた。
 また、今月十六日(日)には臼杵・津久見両市で開通記念プレイベン
トも開催される。




豊かな森と海づくり
 臼杵市では六日、本会議を開会。会期を二十一日までの十六日間と決
めた後、本年度一般関係補正予算案(補正額/六億四千九百八十九万七
千円)を上程。提案理由を後藤臼杵市長が説明した。
 一般質問は十三日まで十二名の議員と代表者二名で行なわれる。
 今回は、臼杵信用金庫破たんに関する質問や高速道開通に向けた質問、
教育・福祉といったものが中心となっている。
 議案は臼杵市臼杵図書館条例の一部改正案(来年四月一日から施行予
定・同図書館の開閉時間変更「午前九時〜午後四時半→午前十時〜午後
六時」但し、日曜日は午後五時まで)や特別職の職員で非常勤のものの
報酬及び費用弁済条例の一部改正案(選挙事務従事者「選挙長・投票管
理者等」の約三%の賃上げ)などがあった。補正予算の専決事項として
東九州自動車道開通式プレイベント委託料は百三十一万円の減額となっ
た。また、変わった案件としては生活保護費支給システムFD化対応開
発委託費百十八万円、市体育協会補助金二百万円、焼却固形化灰運搬処
理委託料四百五十万円、電子地図システム制作委託料八十五万円、更生
援護施設委託措置費九百六十四万円、一般コミュニティー助成事業補助
金二百四十万円などがあった。項目では、扶養手当、期末勤勉手当等が
目に付いた。




熟年パワーでOB野球県大会優勝
 十一月十日から十二日までの三日間、「第三十九回オールドボーイズ
軟式野球県選手権大会」が、新大分・春日浦・大州軟式・大分銀行の四
球場で開かれた。
 大会には各地区予選を勝ち抜いた二十三チームが出場、OB野球の優
勝を目指して熱戦を展開した。
 十二日、新大分球場で決勝戦があり、臼杵市役所OBチームが三十三
年ぶりに優勝を手にした。
 閉会式で安部鋼一郎大分合同新聞社取締役業務局長が、臼杵市役所O
Bチームに優勝旗や賞状などを手渡し、別府市役所OBチームに賞状と
盾を手渡した。
 続いて個人賞の表彰があり、阿部鳴喜県軟式野球連盟理事長の講評で
大会は終了した。
【個人賞】
▽優勝監督賞=近藤隆正
▽最優秀選手賞=毛利郁
▽最高殊勲選手賞=三浦孝
▽打撃賞=矢野慎治




津久見市児童文化祭
 十一月十八日、津久見市民会館で津久見市子ども会育成連絡協議会(
村上善昭会長)主催の「第二十四回津久見市児童文化祭」があり、津久
見高校プラスバンド部も出演し会場を盛り立てた。
 出演したのは、ケゴヤ連合、中央町、上青江連合、宮本、千怒の子ど
も会から約百三十名の児童たちで、日頃の練習の成果を発表、歌や踊り
を披露した。
 会場の父兄や保護者らを始め一般の観客らからは盛んに拍手が送られ
ていた。




高齢者学習教室の文化祭
 臼杵市の高齢者学習教室(亀城大学・海辺亀城大学・亀城学園)の文
化祭が十一月十五日、市民会館で開催された。
 日頃の熱心な練習による書道や生け花、俳句など立派な作品を展示。
また、ステージでは謡曲、詩吟、舞踊、演芸などそれぞれの部門で練習
の成果を披露し、訪れた大勢の市民は作品を感心しながら見てまわった
り、ステージの熱演には盛んに拍手を送っていた。




小学校最後の大会・戸室優勝
 「第二十三回秋季少年野球(六年生お別れ)大会」が十一月十日、十
一日、十七日の三日間、市民球場で開かれた。
 市内の少年野球十三チームが出場。六年生最後の大会の優勝を目指し
て熱戦が展開された。
優勝:戸室
準優勝:下南




民活の観光へ臨時総会
 昨年から臼杵市観光協会の民営化に向け、十数回の同設立準備委員会
を実施してきた同協会は今月の四日、臼杵市観光情報協会と名称を変更、
臨時総会を行ない新しい役員を選任した。
 同協会は、これまで行政内に事務局を設置、行政が行うべき観光事業
と民間が行なうべき事業を総括で行ってきた。
 臼杵石仏が国宝に昇格し、政教分離の面からも、また高速自動車道の
開通に伴い増加するであろう観光客のニーズに合わせる為にも民営化が
求められていた。
 同日行われた臨時総会には約八十名の会員が参加した。役職名は以下
のとおり。▽会長=太田光令(臼杵タクシー)▽副会長=岡田醸一郎(
中国陶瓷美術館)・久家里三(久家本店)▽専務理事=宇佐美忠夫(石
仏観光センター)▽理事=粟津英紀(ビジネスホテルあわづ)・板井直
樹(板井カボス園)・糸永裕之(フンドーキン醤油)・大塚州章(大塚
鍼灸接骨院)・小野健介(いづみ印刷)・川添稔(みのるラーメン)・
児玉恵(春光園)・後藤重明(後藤製菓)・後藤忠(富士タクシー)・
斉藤洋一(大分銀行)・下村幸一(富士甚醤油)・野上政憲(大分のぞ
み農業協同組合)・平川直美(臼杵市漁業協同組合)藤原一弘(ヤマコ
臼杵美術館)・三浦正行(天満屋)・村上正(村上煎餅本舗)・岡村忠
生(臼杵市商工観光課長)・小野栄子(うすきかたりべの会)・北山信
夫(臼杵商工会議所)・匹田郁(臼杵市議会議員)▽総務委員長=松崎
亨(京屋)▽企画委員長=木梨雅孝(木梨ふぐ九州店)▽誘致宣伝委員
長=河野巧(巧成商事)▽監事=横山実男(臼杵トキハ)・渡邉敏朗(
富士甚商事)。                    (敬称略)




年末恒例チャリティー
 年末恒例となっているチャリティーショーが今年も臼杵・津久見両市
で開催された。
 津久見市は今月の一日、延べ二十八団体が出演。臼杵市は二日、延べ
三十一団体が出演。中でも十年ぶりとなる同市職員青年部によるソーラ
ン節は若者らしい元気ある出し物となり、会場から声援が飛んだ。益金
は市内の障害者や高齢者などへの福祉事業に使われる。




柔剣道で健全育成
 臼杵市立東中学校体育館(柔道)と臼杵市営柔剣道場(剣道)で十二
月二日、「第三十一回臼杵市柔剣道振興大会」が開催された。
 大会には市内の剣道クラブ(小・中学生八十七名)と県内の柔道クラ
ブ(二十チーム・三百二十六名)が参加。岡部観栄教育長より来賓の挨
拶があり、続いて選手を代表して市浜小学校六年の佐々木麻衣選手(柔
道)が元気よく選手宣誓を行なった。
 道場内では、日頃の厳しい練習の成果を発揮して好試合が展開され、
元気なかけ声が響いた。
 臼津地区関係の成績は次のとおり。
《剣道の部》
【団体戦】
優勝=下南少年剣道クラブA、二位=海心館、三位=下南少年剣道クラ
ブB
【個人戦・小学三年生以下の部】
優勝=市原隆之介(海心館)二位=東卓也(海心館)三位=前田優世(
下南)・長森僚志(下ノ江)
【同・小学四年生の部】
優勝=東裕也(海心館)二位=笹田凌雅(海心館)三位=三代悠以(海
心館)・大田有典(海心館)
【同・小学五年生の部】
優勝=田原夏海(碧水館)二位=橘俊吾(碧水館) 三位=吉田一充(

【同・小学六年生の部】 優勝=前田恵吾(碧水館)二位=阿部慎也(
下南) 三位=江本千秋世(下南)・西田尚矢(下南)【同・中学生女
子の部】優勝=矢野稚奈(西中)二位=中尾香織(北中)三位=田原由
佳(東中) ・鳥越恵(東中)
【同・中学生男子の部】
優勝=生田喜寛(西中)二位=新名憲治郎(西中)三位=小坂晃久(西
中)
《柔道の部》
【個人戦小学1年生の部】
優勝=矢野裕太(臼杵)、三位=佐々木喜光(臼杵)
【同・小学2年生の部】
優勝=吉良勝弥(臼杵)
【同・小学3年生軽量級】
二位=藤沢洸平(臼杵)三位=高橋知也(臼杵)、矢野康太(臼杵)
【同・小学4年生重量級】
三位=簑原和秀(臼杵)
【同・小学5年生軽量級】
優勝=冨田京平(臼杵)三位=首藤陽介(臼杵)
【同・小学5年生重量級】二位=藤沢隆典(臼杵)
【同・小学3・4年生女子の部】
二位=佐々木あや(臼杵)
【同・小学5・6年生女子の部】
三位=佐々木麻衣(臼杵)、吉良千景(臼杵)
【団体戦】二位=臼杵柔道連盟少年部(吉良勝弥・高橋知也・簑原和秀
・藤沢隆典・佐々木麻衣)




旬の味覚を地元で堪能
 七月、九月に続いて三回目の「臼杵ふぐ臨時列車」が十二月一日、福
岡、北九州地区から約三百名が下り列車で、宮崎地区から約五十名が上
り列車で臼杵駅に到着。 駅前で歓迎式が行なわれ、後藤國利市長があ
いさつ。参加者代表に花束が贈呈され、豊後さくら太鼓のメンバーによ
る歓迎アトラクションがあった。
 参加者たちは、市内の十六料理店に分かれて入り、ふぐの刺身やふぐ
なべ、空揚げ、ふぐ雑炊などボリュームたっぷりのフルコースでふぐ料
理を堪能した。
 食後、参加者らはそれぞれのグループに分かれて、臼杵の古い町並み
を散策、満足した表情で駅に向かった。JR九州では三月末まで臼杵の
フグ、津久見のマグロ、蒲江のウニ、佐伯の寿司など豊後水道の味覚を
PRするとのこと。




活き粋きフェア開催中
 津久見市漁協、おおいた県南柑橘農業協同組合連合会、市菓子工業組
合など、九団体が参加して津久見ならではの特産品を販売する「つくみ
活き粋きフェア」が十二月一日から一月三十一日までの二ヶ月間の予定
で中央町の消防本部前の広場で開店した。
 同フェアでは「津久見の特産品がほとんど揃っており、お歳暮やお土
産に利用して欲しい」と呼びかけている。
 営業時間は午前十時から午後六時までで、休日は年末から一月三日ま
でと、一月の毎週月曜日と木曜日。問い合せは同フェア販売所
(携帯電話=090-5721-8266)まで。




防火運動会でちびっこ消防士活躍
 十一月九日から十五日まで行なわれた「秋季全国火災予防運動」期間
中の十三日、遊びを通じて幼年消防クラブ員の消防知識の向上を図ると
共に、クラブ員及び指導者の相互の親睦を行ない、さらに市民の防火意
識の高揚を図る目的で、午前十時から臼杵公園グラウンドで『第十六回
ちびっこ消防士防火運動会』が開催された。
 市内の幼稚園・保育園・保育所の十六の幼年消防クラブ員約四百七十
名と職員・保護者・消防署員・消防団員など、合計七百二十名が参加し
て盛大に行なわれた。開会式では二村修次臼杵市少年婦人防火委員会長
が開会のことばを述べ、来賓を代表して後藤國利臼杵市長があいさつを
述べた。
 続いてすえひろ幼年消防クラブの佐々木喜光くんと吉田美咲さんが元
気よく、防火の誓いを披露、全員で「火の用心のうた」を大きな声で合
唱した。
 全員で体操の後、運動会が始まった。
《さぁいそげ煙にまけずに出動だゲーム》や《ぼくらは元気な消防隊い
ざ出動だゲーム》では四人が力を合わせてゴールを目指した。また、地
震体験車に乗って、こわい地震の体験をしたり、消防自動車と力くらべ
(綱引き)、煙体験ハウスで煙の怖さを体験した。
 その後、組別対抗リレーや防火鈴割りなどに続いて全員の「火の用心
防火踊り」で締めくくった。荻本俊雄臼杵市危険物安全協会長より参加
賞の贈呈があり、甲斐弘一臼杵市消防団長のおわりのことばで、楽しく
て勉強になった防火運動会が終了した。




新大分丸帰港
 去る九月十二日、海洋科学高校(川谷泰夫校長)の実習船「新大分丸
」は臼杵港を出港してハワイ北方海域でマグロはえ縄操業実習のほか、
船橋や機関当直実習をはじめ海洋観測など、海洋技術の勉強をしてきた
が予定通り、ハワイに寄港した後、神奈川県三崎港でマグロの水揚げを
し十一月二十日、臼杵港に帰港。同日、「新大分丸」の第二次航海実習
入港式が臼杵港の岸壁で行なわれた。
 七十日間の航海実習を終了した実習生たちは元気な姿で船から下り立
ち、海洋技術科二年生二十五名、海洋技術専攻科一年生七名、伊崎船長
以下乗組員二十一名、指導教官三名の計五十六名が整列。伊崎船長は「
しけが続いたが実習生たちは元気で実習をこなし、一回りも二回りも成
長したと確信している」と話した。実習生を代表して、海洋技術科二年
生の岩元繁明君が「初めての経験なので、先生に怒られることもあった
が、今後の学校生活に生かして行きたい」と挨拶をした。




諏訪海岸にアサリ放流
 臼杵市漁業協同組合(平川直美組合長)では十一月十四日、臼杵川河
口の諏訪海岸にアサリの稚貝約三トンを放流した。
 同漁協では毎年この時期に約五トンの稚貝を放流しており、組合員約
十名が漁船三隻に分乗して真玉町で採れたアサリを河口一帯に放流した。
 今年の稚貝は粒が大きいので来年四・五月の潮干狩りが楽しめそうと
のこと。
 近日中に二トンを放流する予定。




社会福祉大会
 十一月十七日、臼杵市民会館に於て「第二十六回臼杵市社会福祉大会
」が開かれた。全員で物故者に黙祷を捧げ故人の冥福を祈った後、後藤
市長、川辺恒男市社会福祉協議会長が社会福祉に功績のあった三十七名
と、三団体に表彰状や感謝状を手渡し功績を称えた。
 続いて高橋正臣県立芸術文化短期大学名誉教授が「お茶の間心理学」
と題して講演を行なった後、「豊かで楽しい社会の実現と、市民の協力
による福祉のまちづくりを目指そう」と大会スローガンと大会宣言を採
択した。
【市長表彰】▽明るい高年賞=東桐代、小池秀雄、広瀬忠行、高瀬和歌、
佐藤薫、田中順二、吉田日出海、平川千子、浜名悟、薬師寺フサ子、富
田ユキエ、板井ユキエ、是永利男▽高齢者介護賞=東文子、平川昭子、
小坂弘美、若狭ツヤ子、佐藤マサ子、松井政子、三浦チヨ子、渡辺輝子、
真嶋浩、▽優良老人クラブ賞=藤田老友会、下南南老友会、市浜白寿会
【市社会福祉協議会長表彰】▽模範自力厚生者=渡辺ミチ子、城明美▽
社会福祉事業特別協力者=小手川強二【市社会福祉協議会長感謝状】▽
社会福祉事業協力者=佐々木安麿、斉藤修▽高齢者介護者=佐藤勝美、
伊東キク子、宮本歌代子、小野マキ、庄司ノブ子、寺尾利子【市老人ク
ラブ連合会長表彰】▽老人クラブ育成功労者=阿南勇、横山英雄、高橋
照夫、上野一朗、加賀輝三。              (敬称略)




臼津解剖  ペイオフ(銀行など預金を取り扱う金融機関が経営破たんした場合、
金融機関から集めた保険料によって保険対象となる預金について一定限
度まで預金者に払い戻し、そのうえで金融機関を清算する制度をさす。
日本では預金者1人あたり元本1000万円までとその利子が支払い保
証の上限額。2002年4月の凍結解除予定。)が凍結解除になる前に
預金者を保護しようと全国各地で経営体力の劣る中小の地域金融機関が
破たんを公表している。
 臼津地域でも例外ではなく、先般、臼杵信用金庫が破たんを表明した。
景気低迷の折り、今まで優良であったであろう企業がいつ倒産するかわ
からなくなった。
 臼津地域で発生する公共工事と名の付く仕事も、全国区の大手ゼネコ
ンから弱小建設業までが入札に参加、手付け金をもらい倒産する企業も
ボツボツ見受けられるようになった。
 ここで一つ問題が生じてきている。通常、会社が倒産した場合は破産
管財人が出てきて債権者に9割前後の債権放棄を交渉してくる。しかし、
まだこれは商売なので債権者はリスクを負いながら成り立っていくもの
だと考えられる。しかし、倒産寸前の会社が就業規則や労働基準などを
徹底しているとは到底考えられなく、過密による労働から事故が起きな
いとも言えない。仮に、ひと一人を車でひき殺してしまった、または近
所で工事の為、穴を掘った後、家が傾いてしまったとしよう。現行で言
うならば、仮に一億の賠償請求も良くて一割の一千万円である。それも
回収には何年かかるか解らないのが実状である。
 そういったことを考え合わせると、無能な指名委員会や入札制度を考
え直す時期ではなかろうか。




いわせて  田舎の市町村を廻って歩くと、このご時世でも景気の良い建物が多数
見受けられる。中はと言うと、公設民営といった第三セクター方式の団
体や企業が任されているところばかりである。
 人材は地縁血縁で固められており、予算がなくなると行政の職員が程
の良い肩書きで出向を命ぜられる。
 儲けを出してはいけない、市民の為に行わなければならないなど公共
性の高い物ばかりであり、純粋な民間の企業では到底太刀打ち出来ない
のが実状である。
 こうなると一般市民が納めている税金は、そういった非生産者の為に
使われていることになり、一般企業が考える利益を追求するといった最
も大切なことが欠けることになる。併せて民間の会社が成り立っていか
ないことになる。
 景気が低迷すると、どうしても資本主義社会から社会主義社会(皆平
等)へと考え方が移行しがちではあるが、そういったことが進むと民間
企業は育たなくなる。また、労働意欲も低迷していくことになる。
 方や一つの商品が一般企業では百円で売られているとしよう。公設民
営で運営されている第三セクターの会社では同じ物が三十円で買うこと
ができる。なぜなら儲けを出してはいけないと考えられているからであ
る。全人口に対する選ばれし者(公務員等)の比率が高くなるとその行
政区は崩壊してしまう。なぜなら残りの七十円は一般市民が肩代わりを
することになるからである。
 補助金と言う名の本来あるべき潤滑油が計画もなくただ毎年々消却さ
れるだけのものと変わった現在、一般企業・一般市民はそういった職員
を養うだけの存在となってしまうのである。       (タクミ)




臼鬼夜行 


back