臼津タイムズ3月号
臼杵市観光情報協会
 『臼杵市観光資源を開発し観光事業、観光施設の整備拡充に務め、観光客の誘
致宣伝を積極的に推進し、臼杵市地区民の福利増進をはかることを目的とする』
はて?と思う方が大多数を占めると考えられるが、今年4月1日より民営化が考
えられている臼杵市観光情報協会(仮称)の前身となる臼杵市観光協会の規約の
一文である。
 現在、観光面をサポートしているのは先進地を除いて大多数が行政任せの観光
協会(会長=後藤國利臼杵市長)である。
 臼杵市では、昨年の観光協会総会で会長より民営化への提案があり、受け皿と
なる準備委員会(委員長=太田光令理事長)を設立。約一年掛けて十一回の委員
会を開催している。
 これまで行政(観光推進室)では1.桜まつり2.花火大会等のスポンサー獲得に
骨を折り、本来の観光行政が疎かになりがちであった。また、国宝臼杵石仏の祈願
法要等での政教分離を考えた際の関わり方などが問題視されていた。など行政で
は動ける範囲が限られておりこれからの観光産業や地域振興には民間の協力が必
要不可欠の状態となっていた。
 委員会資料によると、新規約は『本会は、観光宣伝及び観光客の誘致等、観光
に関する諸施策を行うことにより、臼杵の観光事業の振興と、健全なる発展に務
め、併せて地域経済、住民生活の安定向上に寄与することを目的とする』。事業
としては、1.観光資源の保護及び調査開発研究に関すること2.観光客の誘致宣伝
に関すること3.観光事業従業員の資質向上に関すること4.各種観光事業、郷土文
化、民芸の振興助成に関すること5.郷土の特産、名産品、土産品等の紹介宣伝と
育成に関すること6.観光事業推進に伴う経費の調達に関すること7.その他本会の
目的達成に必要な事業、となっている。
 折しも今年十二月には高速自動車道の津久見間までの開通が見込まれており、
これからの観光振興を原点から考えることも協会の役割としている。前項に書い
た臼杵市観光情報協会についての内容は今度の総会の場において協議される運び
となる。詳しくは、臼杵市役所内観光推進室(TEL63-1111)




地域の活力へ『浜の輪研修会』
 道の駅などで農家の人が特産品を出展しているのは珍しくはなくなってきたが
漁業に従事する人が集まって直売所で特産品を販売する姿はまだ県内では珍しい。
そういった地域の特産物で活性化を計り、交流の輪を広げようと三月二日臼杵市
漁協の二階で、平成十二年度漁村女性浜の輪研修会(主催=大分県臼津関地方振
興局水産課)が行われた。
 会には臼杵・津久見・佐賀関の漁業に携わる女性や関係者ら約四十名が参加。
 「浜の母ちゃん・豊の海だより―未利用資源を活用した特産品づくり」と題し
て杵築市漁協美濃崎水産加工グループ代表の真鍋ハマ子さんが、これまでの加工
品での苦労や成功した例を紹介。一村一品の努力賞を受賞したアラメガレイの佃
煮や魚のかりんとう、カニ甲羅入りふりかけなどを現在販売しており、地域の特
産にまで発展してきた。今後も新商品開発に努力して地域の活性化へがんばりま
すと話していた。




節句まつり
 晴天に恵まれた三月三日、臼杵市の旧平井家住宅(県指定有形文化財)で恒例の
うすき節句まつり(上巳)が行われた。
 同まつりは三年前に伝統的な文化を現代に甦られ、現在既存の古い建物との活
用から地域の活性化及び観光の一貫になればと計画したもの。期間中は同市文化
振興係の職員が市民などから借りたひな人形を飾り、来場者へ雛あられを接待し
た。同日は、ボランティア団体による折り紙の講習も行われ、来場した親子連れ
などに大変好評で、また来年もお願いしますといった声聞かれた。期間中の来場
者は約二千人を数えた。




旅立ちの日。高校卒業式
 三月一日、県内の県立、私立合わせて五十二の高校で卒業式が行なわれた。
 卒業生たちは、嬉しさと寂しさの表情を見せながら学校をあとにした。臼津地
区の卒業式は次のとおり。◎臼杵高校=二百三十二名。吉賀又男校長がクラス代表
の塩月真彦君、板井麻里子さん、黒田智美さん、佐藤圭史君、小野崎善倫君、高
村尚弘君に卒業証書を手渡して式辞を述べ、三浦健豪君が送辞、佐藤文美さんが
答辞を述べた。卒業記念品はテント二張りと校舎案内板。【三カ年皆勤】神田英
嗣、佐藤洋子、首藤真美、多川睦、月元織江、川辺信一、後藤俊輔、坂本卓也、
東亜希子、吉賀万里子、三好愛、清水信行、梅田耕佑、高城直也、富高奈実、山口
由美子、岡部弘志、片田慶一、木寺寛、後藤真孝、迫村怜、長野祐子、新名貴浩。
◎臼杵定時制高校=七名。吉賀又男校長が一人ひとりに卒業証書を手渡して式辞
を述べ、仲谷寿夫PTA会長、大川好同窓会副会長が祝辞を述べた。定時制の募
集停止のため四学年がそろうのは、今年が最後となるため初めて独自の卒業式を
行なった。【全国高校定時制通信制教育振興会長賞】河野美樹、山内秀一【県高
校定時制通信制教育振興会長賞】川野圭介。
◎臼杵商業高校=七十八名工藤郁也校長が一人ひとりに卒業証書を手渡して式辞
を述べ、板井辰範君が送辞、河野華菜子さんが答辞を述べた。卒業記念品はウォー
タークーラー一台とテレビデオ一台。【三カ年皆勤】木本園恵、中野知佳、岡田
哲明、林光成、川野恵美、若林彩、【全国商業高校協会長表彰】井上直樹【産業
教育振興中央会長賞】河野華菜子【県産業教育会長賞】真嶋里佳【全国商業高校協
会検定三種目以上一級合格者】真嶋里佳。
◎海洋科学高校=八十名(うち専攻科終了生四名)。麻生康彦校長が卒業生一人
ひとりに卒業証書・終了証書を手渡して式辞を述べ、原剛識君が送辞、桝本幸子
さんが答辞、保護者を代表して上田英三さんが謝辞を述べた。卒業記念品は大時
計。【三カ年皆勤】後藤枝里、佐藤栄俊、後藤晋一、田口智子、蓑下明日香、桝
本幸子、若林友香里【産業教育振興中央会長賞】高橋祐一【県産業教育振興会長
賞】後藤枝里【全国水産高校校長協会長賞】吉良俊洋
◎津久見高校=三百名。原義典校長が各科代表の大内勝斎君(機械科)、神田
雅史君(電気科)、高野陽介君(化学工学科)、小手川歩美さん(普通科)に卒
業証書を手渡して式辞を述べ、宗尚学君が送辞、薬師寺俊樹君が答辞、保護者を
代表して中村佐代美さんが謝辞を述べた。卒業記念品はページカッターと演台。
【三カ年皆勤】清家義和、曽根延泰、足立和也、神田雅史、大石洋介、岡本卓也、
柴田賀庸、長田功、原和俊、岩尾佳幸、遠藤崇志、大下学士、小野友寛、古谷彰崇、
新納大輔、小嶋智美、高橋久美子、斎藤愛子、吉野匡信、西田智、西村光世、石
井拓也、黒木美那、広瀬理恵【産業教育振興会中央会長賞】林洋史【県産業教育
振興会長賞】岡本拓也【日本工業化学教育研究会長賞】大石洋介【県高校教育研究
会工業部会長賞】五十川雅彦【全国商業高校長会協会・全国商業高校協会卒業成
績優秀者表彰】釘宮伸予【県高校危険物取扱者免状乙種全類取得者表彰】加藤大
輔、林洋史、足立和也、五十川雅彦、板井高志、板井博昭、小野達平、神田雅史、
松下淳司、宮子智則、遠藤健司、大石洋介、岡本卓也、織田拡行、藤沢翔。




学校教育ネットワーク開通
臼杵市は地域イントラネット基盤整備事業として「臼杵市さわやかネットワー
ク」の構築をめざしている。その一環として進められてきた光ケーブルを利用した
学校間の情報通信網(LAN)による市内全小・中学校を結ぶ「臼杵市学校教育
ネットワーク」の開通式が二月六日、同市深江の深江中学校(友成展也校長・十
八名)と同市江無田の北中学校(常賀博義校長・二百九十一名)で行なわれた。
 開式に先立ち、深江中会場では大槻市教育委員長、北中では後藤市長がそれぞ
れスイッチを入れ、両会場はネットワークで結ばれた。
 記念通話ではお互いの顔がテレビを通して鮮明に見えることに少し戸惑いつつ、
まず最初に深江中の吉良昭洋生徒会長、深江小の吉良辰則児童会長と後藤市長ら
が言葉を交わした。
 式の最後には同中の吉良生徒会長と北中の平川修治生徒会長が「これからこの
ネットワークを通して、両校の交流を深めていきたい」と述べた。
 今後、同ネットワークは学校間の交流授業や児童・生徒会活動の交流に活用さ
れ、将来的にはケーブルテレビ回線と連携して学校と家庭・市民とを結ぶ予定。




 
「高齢者」緊急出動増加
 臼杵市消防本部は、昨年の火災や救急件数などをまとめたところ、次のような
結果が出た。
 火災は前年より六件多く十八件発生。出火原因はコンロの失火が三件、風呂場
と線香の失火が各二件。
 家屋火災では十三世帯・三十四名が被災し、負傷者は一名。損害額は前年より
約五千万円多い八千七百五十四万円。
 救急出動は前年より五十二件多い千百六十八件で、急病が四百七十七件、転院
搬送三百九十五件、交通事故百三十七件、一般負傷百七件などで、搬送人員は前
年より七十一名多い千百三十三名。そのうち高齢者が六百四十七名で、全体の五
十七%を占めている。
 同本部では「今後高齢化が進む中で、救急件数が増加することが予想される」
と分析している。




 
トルコギキョウ初出荷
津久見市の特産品トルコギキョウはヤマジノギクと並んで津久見市の主要な花
きで、一月下旬から咲き始め、直径七・八センチの白やピンクの美しい花をつけ
る。背丈は八十センチ位で十一月下旬から翌年六月下旬までの間に二度、花を咲
かせる。
 JAおおいたのぞみでは「最近は冠婚葬祭での利用が増え、主に東京や大阪に
出荷している」と話していた。
 市内の生産者は六名で栽培面積は約一ヘクタール。昨年はシーズン中約十万本
を出荷、今年も昨年並みの出荷を見込んでいる。




 
うすき公民館まつり
 出会い、触れ合い、学び合いをテーマに今年も十日と十一日の両日、「第十五
回うすき公民館まつり」が市内の中央公民館で開かれた。
 開会式で吉田勝義公民館まつり実行委員長と大槻邦夫市教育委員長が「公民館
で学ぶ皆さんの一年間の学習成果を発表する意義深いまつりです」とあいさつ。
 後藤國利市長と藤丸利光市議会議長が祝辞を述べ、同公民館で学ぶ五十八教室
の約千六百名の参加者がそれぞれの分野で日頃の練習の成果を披露した。
 ステージではカラオケや民謡、フオークダンスなどの教室生が日頃の練習の成
果を披露。会議室などには書道や手芸、絵画などの教室生による力作が展示され
ており、来場者はうなづきながら熱心に観ていた。
 また、ロビーでは料理部門の教室生によるだんご汁やカレーなどが販売され、
パンやケーキなどの即売店も開店していた。またジュニアクッキングで学んだ小
学生の喫茶コーナーではクッキーとコーヒーのセットが大変好評だった。




 
白いソニック試乗会
 三月三日のダイヤ改正に伴い、大分(佐伯)〜博多間に新登場する新型ソニッ
ク(885系)の試乗会が二月二十三日、佐伯〜大分間で行なわれた。
 同会には市の観光協会と商工会議所関係者の他に、市内の小学生も参加し、駅
構内に入ってきた真っ白な車両を歓声を上げて迎えた。
 車内はグリーン車・普通車とも全席オールレザー張りシート。座席の一つ一つ
が独立しているため、とてもゆったりと座ることができる。他にもトイレや通路
などに、身障者の方が安心して乗車できるよう、いろいろな心配りが見られる。
 ソニックは大分(佐伯)〜博多間を一日二十九往復し、その内十往復を白い「
ソニック」が走る




 
いわせて  受入先の大分県でも着々と準備が進んでいる二〇〇二年日韓共催W杯サッカー。
試合を始める前にチケット販売や名称の問題などで何かと新聞紙上を騒がせてい
るが、今回、大分県スポーツ公園総合競技場(ビッグアイ)を見学し、その規模、
集客数、商業性の大きさに来年に行うとは信じがたい地域の関わり方が感じられ
た。
 関係者によると、大分県内に来訪する大会関係者は数千人とも言われている。
ましてや一般の人もさることながらプレスなどの世界各国の報道陣が来るという
ことである。
 すでに観光名所と名の付く地区では根回しの段階にきていると聞く。現在の臼
津地区を見回すと自慢でき、世界にPRできるものというと「食と国宝うすき石仏」
だけのように思える。あとは地元住民の人情。
 本年十二月には津久見市までの高速道も開通が見込まれ、大分市まで約十五分
での移動が可能となる。
 待つ商売からは脱皮して売り込む商売に変わらなければ臼津地区、ひいては県
南地区はいよいよ他地区から遅れをとることとなる。
 今年の忘年会・新年会では大きな転換期を迎える第一歩となれるよう、今の内
から準備を進め、何がこの地区にはあるのか、何が紹介出来るのかを見極めてい
かなけらばならない。
 素材は良いものだらけである。あとは活用方法を地域住民が考え、うまい宣伝
方法を用い、外との交流の中で造っていこうではないか。
 受益者負担をまずは考え、タンス貯金は無くしましょう。投資を! (タクミ)




臼津解剖  平成十三年度の予算を決める三月議会が臼津地区でスタートした。毎回思うこ
とだが傍聴者が少なすぎる。というよりゼロに等しい。その要因は?
 議員は一般質問の折り、しきりに「市長のお考えを明確に!」と質問するがそ
の質問や答えは正確に市民に伝わっているのだろうか。
 議員は市民の代表者であり、唯一議会での議決権を持つ選ばれし者である。三
日間、四日間行われる代表者質問は市民の目線に合った質問や、またこうしては
どうかなどの意見やそれに伴う質問があってもよいのではないか。とりあえず儀
式のように消化していくのではなく、代表者としての考えを議会内で話せる、ま
た一般者でも傍聴ができる透明な議会運営を行っていただきたい。
 各議員も最低月に一回は有権者を集めて政策の話や要望等の収集に努めて頂き
たい。そこで出てきたものを議会へと上げ、市民はこう考えていますが市長(執
行部)はどう考えますか?と聞くのであればまだ話は分かる。
 何も考えず行政ばかりに頼っていたのでは進歩がないというもの。
 人によってはあの人に任せたのだから間違いはないと考える人もいるだろうが
そんなに偉いものではない。有権者もその人を担いだのであれば最後まで面倒を見
るくらいの気概はあって当然である。そういったことの積み重ねが国民の政治不
信や官僚社会になるのを防げるのではなかろうか。
 自分のことばかりを考えるのではなく、公共性をしっかりと学習していただき
たい。
 また、有権者も他人任せにせず政(まつりごと)には積極的に参加を!




臼鬼夜行 
臼鬼夜行


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